2008年06月21日

スパイスセミナー 働き その1

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 スパイスセミナー第2回のレポートです。講師は、引き続きエスビー食品株式会社の石井先生です。

 今回のテーマは、「スパイス&ハーブの働き」でした。


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 スパイス&ハーブには、大きく3つの働きがあります。

 1番大きな働き、つまり役目は、「香りをつける」ことです。

 ほとんどのスパイスやハーブに共通する特徴です。食欲をそそるおいしそうな香りをつけたり、魚や肉など素材の臭みを抑えてくれるなどの効用があり、上手に利用することで料理のおいしさがグンとアップします。


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 第2の働きは「色をつける」ことです。

 香りとともに、料理においしそうな色をつけてくれるスパイス。目で食べるという言葉もあるように、色合いは料理の大切な要素です。


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 例えば、カレーライスでおなじみの黄金色を生むスパイス「ターメリック」。(和名は「うこん」)インド料理の色づけや、香りづけに欠かすことはできません。(たくあんの黄色もターメリックで着色されている場合があります。)


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 ターメリックの黄色の成分「クルミン」は、殆ど水に溶けません。逆に油溶性の為、魚、米、牛肉、鶏肉、フライや炒めものに良く合います。


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 こちらは、数あるスパイスの中でも群を抜いて高価なスパイス「サフラン」です。パエリアやブイヤベースに鮮やかな黄金色が目にもおいしいです。


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 サフランの色素「クロシン」は、水溶性です。水溶性のため、お米の料理に使われます。着色力が極めて強いといわれており、染料としても利用されています。

 このように、どんなお料理に使うかによっても、スパイスを使い分ける必要があります。


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 そして、スパイス&ハーブの第3の働き、それは「辛みをつける」ことです。

 舌が焼けるようにヒリヒリした辛み、ピリッと刺激的な辛み、鼻に抜けるツンとした辛みなど、さまざまなものがあります。

 辛みをタイプ分けすると、2つに分類されます。口の中がカーッと熱くなる「ホット」とには、「唐辛子」や「しょうが」があります。結晶から出来ている辛みで、脂溶性の性質を持ちます。
 
 もう1つは、鼻にツーンと抜けるような揮発性の辛み、「シャープ」です。「からし」、「わさび」などです。こちらは、水溶性で、熱を加えたり、時間をかけると弱まる性質があります。


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 また、スパイス&ハーブには、3つの働き以外に、日々の暮らしに役立つ働きがあります。

 例えば、抗菌作用。

 お刺身を食べるときにそえる「わさび」。おいしく食べるだけでなく、虫(アニサキス)を殺してくれる殺菌の役割もあります。この力は、お弁当シートや、抗菌スプレーなどにも利用されています。

 「シナモン」も同様です。シナモンを使ったパンを作る場合には注意が必要です。シナモンを最初から入れてしまうと、パンを発酵させるイースト菌が殺されてしまいます。そのため、焼いてから入れたり、発酵が進んでからいれたりすることが必要となります。

 スパイス&ハーブの色々な効果を知って、上手に役立てていきたいですね。この続きは、次回となります。
posted by ワイズマン at 10:00| 千葉 ☁| Comment(0) | TrackBack(0) | 各種セミナー | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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