2008年08月02日

チーズの分類とご試食(チーズセミナーその2)

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 チーズセミナーのレポートその2です。

 上の写真は、ご試食頂いたフランス産のナチュラルチーズ6種類です。 それぞれのチーズを詳細にみていく前に、ナチュラルチーズの分類をご説明致します。


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 チーズの分類法にはいくつかありますが、風味、熟成方法を中心として7つに分類してみました。

 大きくは「熟成させるか否か?」「熟成は細菌によるものか、カビによるものか」「表面から熟成させるのか、内部から熟成させるのか」といった違いから6種類。さらに上記イラストのCは、熟成期間の違いなどから、ハードタイプ、セミハードタイプの2つに分かれます。

 それでは、各チーズの違いを詳細にみていきましょう。


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 こちらは、「ブルサンアイユ」という@フレッシュタイプのチーズです。ハーブとにんにくの風味が爽やかなチーズで、フランスで一番売れているチーズです。

 フレッシュタイプのチーズは、新しいほどおいしいので、なるべく新しいものを選び、開封したら直ぐに食べます。


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 こちらは、「シャウルス」というA白カビタイプのチーズです。「シャウルス」とは町の名前からつけられています。「シャ」は猫、「ウルス」は熊を意味することから、町の紋章には猫と熊がデザインされています。コクがあり、下のうえにしっかりとした旨みと後味が残り、表皮も美味です。

 白カビタイプのチーズは、表面に白カビを植えて熟成させます。カマンベールがその代表的チーズです。たん白質を分解する力の強い白カビが、チーズを表面から中心に向かって熟成させていきます。


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 よく熟したカマンベールなどは、箱からはみ出すように盛り上がっています。未熟なものは中心に芯があるので、指で押すと中心にいくほど固いです。完熟すると外側と同様、柔らかくなります。完全に熟成すると、外側の皮がほんのりと茶色がかかってきます。


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 「サントモールAOC」というBシェーブルタイプのチーズです。

 木炭粉でおおわれ、中心には藁が1本通った山羊乳チーズです。山羊乳独特な芳醇な香りがあり、熟成につれ組織が引き締まり豊かなコクのある味わいになります。周囲にまぶした木炭は、山羊乳特有の酸味を和らげる働きがあります。


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 シェーブルタイプのチーズは、特に乾燥しやすいので、賞味期限に注意し、新しいものを買いましょう。


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 「CSミモレットバルテルミ24M」は、C(セミ)ハードタイプのチーズです。

 大統領ご用達の熟成師バルテルミ氏による24ヶ月熟成のミモレットチーズ。名前の由来はフランス語で「半分やわらかい」という意味です。製法はオレンダエダムと似ており、鮮やかなオレンジ色が特徴です。塩味がきいて、ウニやカラスミを思わせるねっとりとコクのある味です。

 食べ頃のものが出荷されるので、すぐに食べられ、熟成はおだやかに進むので食べ頃が持続します。但し、真空パック以外のものは、2〜3週間で食べた方が良いです。


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 「CSロックフォールブラックパピヨン」は、D青カビタイプのチーズです。

 ブルーチーズの最高級品で、羊乳と青カビチーズの豊かな旨みとコクが特徴で、塩味がきいています。


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 ロックフォールなどは、製造後3ヶ月から、長いもので5〜6ヵ月後が食べ頃です。青カビが平均に、ほどよく入っていて断面が美しい大理石模様をしており、肌がなめらかで色艶の良いものを選びます。


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 「エポワス」は、Eウォッシュタイプのチーズです。

 熟成の仕上げにマール酒で表面を洗った、しっとりと香り豊かなウォッシュチーズです。熟成が進むと風味が強く、ウォッシュの中でも最も強烈な匂いと言われています。ブリヤ・サヴァランが「チーズの王者」と賞賛したチーズとしても知られています。


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 出来れば指で押さえて、柔らかさを確かめます。ただし、チーズによって熟した時の固さに差があるので、信頼のおけるお店やよく知っている人に選んでもらうと良いです。

 熟成すると非常に柔らかくなるものから、それほど柔らかくならないものなどタイプにより大きな開きがあります。外皮が陶器のうわぐすりのように輝いているものが良いです。


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 チーズの種類を学ばれて、直ぐに自分の舌で味を確かめる今回のセミナーは、お客様からも大変ご好評を頂きました。


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 セミナー終了後も、ご質問やアドバイスを求められるお客様で大人気の長谷さんでした。


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 最後にお客様アンケートから一部、抜粋してご紹介させて頂きます。

・チーズが大好きなので、良く食べています。カロリーを気にしていましたが、とても良い食品であるということなので、もっと食べようと思いました。

・とっておきのチーズまで試食することができて、とてもよい時間を過ごすことが出来ました。講師の先生の話も充実していて、またお聞きしたいです。

・チーズにジャムやはちみつを合わせるのは初めてでしたし、おいしいのにびっくりしました。とてもためになるセミナーでした。

・大変貴重なチーズの試食と、また、それぞれのおいしさを味わうことが出来てよかったです。おいしい食べ合わせも聞けて参考になりました。”二度と同じ味に出会わない”ナチュラルチーズの奥深さ、不思議さを改めて知り、ますますチーズに興味を持ちました。

・熟成の仕方がたくさんあることを知り新鮮でした。また、ジャムとチーズといった意外な組み合わせのおいしさを発見出来ました。

・説明が丁寧でゆっくり、資料も分かり易くまとまっていました。コレステロール、脂肪、塩分などの内容も非常に有意義でした。目からウロコ的な体験をさせて頂きました。ここまでの知識は期待していなかったので、非常に感激しました。

・チーズが和風テイストにも合うので驚きました。外国のガツンとした味わいの高級チーズもおいしいけれど、毎日食べるなら、やはり雪印さんの国内のものが、優しい味わいでいいな と思いました。

・はちみつやジャムなどとのチーズの組み合わせに驚きました。
posted by ワイズマン at 09:00| 千葉 ☁| Comment(0) | TrackBack(0) | 各種セミナー | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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