2008年08月18日

よなよな飲むビール

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 7月17日(木)に、プレミアムビールセミナーが開催されました。

 講師は、ヤッホー・ブルーイングの小泉さんです。国産のこだわりビール、「よなよなエール」について詳しくご紹介する前に、そもそもビールとは何ぞや?といった疑問から解説していきましょう。


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 そもそも『ビール』って何でしょう?

 ●定義

 麦芽を原料としてつくる苦みのあるアルコール飲料。麦芽(主に大麦)の糖化液にホップを加えて低温で発酵させ、発生した炭酸ガスを混和したもの。

 ●起源(諸説)

 紀元前3500〜3000年古代メソポタミア文明期のシュメール人によって作られた。


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 発酵によるビールの違い

 ベルギービールセミナーの時にもご説明がありましたが、ビールには大きく分けて上面発酵と下面発酵ビールの2タイプに分けられます。日本のビールはほとんど下面発酵で造られたピルスナー(ラガー)タイプでのど越し重視のビールです。

 ヤッホー・ブルーイングさんの造られるビールは、ベルギービールと同じ上面発酵のエールビールで、のど越しだけではなく、味、香りも楽しんでいただけるビールです。

 ●上面発酵と下面発酵の違い

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『発泡酒』とか『新ジャンル』とかは?

 ビールの種類を指すものではありません。

 日本(だけの)の税法上の分類です。

 ご参考までに...

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 それでは、ビールのご紹介となるのですが、その前に「よなよなエール」を造る株式会社ヤッホー・ブルーイングの企業理念をご紹介致します。

 1996年に設立。
 『画一的な日本のビール文化にバラエティを提供し、新しいビール文化を創造する』

 ちょっと変わっていますね。この遊び心は、ビールのネーミングやパッケージに活かされています。でも、どのビールも、非常にまじめにこだわりを持って造られています。

 それでは、お待たせ致しました。各ビールの特徴をご説明致します。


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 ・よなよなエール

 モルトとカスケードホップから生まれる、コクと香りが特徴のアメリカンペールエール。カスケードホップが醸し出す香りは柑橘系、甘さを感じるコクと少し緩めの苦味は、本物のエールビールを知る人から絶賛されており、コンテストでは前人未到の8年連続金賞受賞を達成しました。

 毎日飲んでいただきたい という気持ちが込められた「よなよなエール」。パッケージデザインは、花札の坊主をイメージし、和風テイスト全快です。ヤッホー・ブルーイングの12年間のこだわりが込められたイチオシのビールが、「よなよなエール」です。


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・東京ブラック

 本場イギリスでは、エールビールの特徴を活かした濃厚な黒ビールが人気です。ロースト麦芽と薫り高いホップが醸し出す香ばしい味わいは世界中で愛され、遠く日本にも輸入されています。

 でも、そんな黒ビールに対して満足できないことが一つだけありました。それは、長い時間と距離を費やして日本に届く、黒ビールの多くが【鮮度が落ちている・・・】ということです。残念です。

 本当は現地で飲めばとても美味しいビールなのに、日本で飲むとその美味しさが変わってしまっている・・・。

 だから、私達が飲みたかった新鮮で濃厚な黒ビールを味わう為に、「東京ブラック」を製造することにしました。

 ビール造りに大切なことは、各原料を活かすこと。モルトの甘み、ホップの苦み、そしてイーストの香り。

 「東京ブラック」を飲んで感動して下さい。


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・インドの青鬼【限定醸造品】

 アルコール度数が高く、ホップをふんだんに使ったインディア・ペールエールは、18世紀の英国で、長く過酷なインドへの航海のために、劣化しにくいビールとして造られました。

 そんなルーツを持つ「インドの青鬼」は、驚愕の苦みと深いコクで飲む者を虜にします。

 ”魔の味”を知ってしまった熱狂的なビールファンの為のビールです。(飲み頃温度 7〜10℃)

 エールビールは、ワインと同じであまり冷やすと喉越しは良くなりますが、味覚が麻痺してしまいます。適温で飲まれることをオススメ致します。


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 販売開始とともにすぐに完売してしまった幻のビール「インドの青鬼」。現在鋭意醸造中です。8月下旬には、再度、限定販売されます。


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・軽井沢高原ビール シーズナル
【2008年限定醸造】


 バラエティ豊かなエールビールの世界を楽しんで頂けるように、シーズナルでは毎年違う味、1年で1スタイルを提供しています。

 2008年のシーズナルは、「ESB(エキストラ・スペシャル・ビター)」です。

 ビターはエールビールの本場「英国」の代表的なビールスタイルで、英国紳士の集うパブ(酒場)で、ビールと言えば「ビター」が出てくるほど多くの人によく飲まれ、愛されているビールです。

 英国人はビールを飲む場所はパブであるため、ビターは元々アルコール度数が低め。そのビターの中でも、ESBはハイアルコールで苦味も強めで、ビターのスぺシャル版なのです。

 「ビター」とは“ホップの苦味”の意味であるだけに、ホップの新鮮な香りが印象的で、苦味の中にキャラメルモルトの甘みもしっかりと感じられる琥珀色のビールです。

 ESBはハイアルコールで苦味も強めとは言いつつも、グラスに鼻を近づけた時のモルトの甘い香りととホップの苦みのバランスが非常に心地よく後味はスッキリしています。

 さすがブリティッシュスタイルと納得するのは、モルトの特徴が非常に前面に出ていることです。

 日本にいながら、英国のパブで飲んでいるような雰囲気を味わえるのがこのビール。 パブでカスク(木樽)から注がれるビールを飲んでいるような、どうぞそんな英国紳士になった妄想をしつつ味わって下さい。


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・サンサンオーガニックビール

 日本初の国産缶入りのオーガニックビール。“信州燦燦 オーガニック・ビール”のモルトは、米国OCIAの認定を受けた有機麦芽を100%、
ホップもドイツ産の有機ホップを100%使用し、浅間山麓の清冽な水を使い丁寧に造りました。添加物、保存料を一切使用せず、ビール本来の素材を感じさせる健康志向のビールです。


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 この箱は一体なんでしょう?


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 この箱の中には、このような陶器の瓶が入っています。


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・英国古酒2006〜長期熟成エール〜

 1年半もの長期熟成から生まれた<奇跡のビール>
「英国古酒」は、イギリスで生まれ、今でも飲み継がれている伝統あるお酒です。18世紀の中頃、葡萄がとれないイギリスでは、欧州大陸のワインに対抗するため大麦から造ったビールをバーレイワインと呼ぶようになりました。

 数年間にわたり樽の中で熟成させるその製法は、経験豊かな醸造技師が情熱を傾けることで初めて可能になります。

 深い琥珀の色合い、キャラメルやコーヒーを思わせる香ばしさ、ふくよかな甘みとデリケートな苦み、ゆっくりとかみしめたくなる芳醇さ、熟成にかけた時間だけ余韻が生まれます。

 エールビールの中でも、特別な存在の「英国古酒」。

 残念ながら手間のかかる醸造方法は、この素晴らしいビールを造ることの大きな障害となり、現在このスタイルのビールを造っているメーカーは日本にはほとんど存在しません。又、1年半熟成した「英国古酒2006」は非常に貴重で、限られた数しか製造できません。(ラベルにもシリアルNoが記載されいますね)

 ほとんどの方が

 「えっ・・・これがビール?」と感じるはずです。

 普通のビールと思って飲んではいけません。


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 お話を伺っていると、ビールに対する情熱とこだわりがひしひしと伝わってきます。

 小泉さんがおっしゃっていた言葉で印象的だったのが、「ビールもワインと同じように個性があります。

 「居酒屋さんで飲むときも、ビールと注文するのではなくて、銘柄で指定するようになって欲しいです。残念ながら居酒屋さん側も、そこまで意識して下さっているお店は少ないのですが...。」

 ビールをとことん楽しみ、自分たちが飲みたいビールを造る。ヤッホー・ブルーイングの精神を感じました。


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 最後にお客様アンケートの中から、一部、ご紹介させて頂きます。

・自分が知らないビールの世界があったんだなぁ〜と思いました。こんなにも多種多様なビールがあるなんて知らなかったです。ヤッホー・ブルーイングさんの企業としてのこだわりが分かって良かったです。もちろん、味は気に入ったのですが、自然と応援したい気持ちになりました。

・ピルスナーが好きで説明を聞き、エビスビールがその部門に入っていたことで納得しました。私は、その系が好きだということを再認識しました。いつもためになるユーモアのあるセミナーを企画して頂き、有難く思います。今回のセミナーの先生は、天職ですね。愛社魂を感じました。よなよなビールの益々の反映をお祈りします。

・わかりやすいセミナーで、ビールの世界がひろがりました。また、小泉先生にお会いしたいです。ありがとう。

・ビールにこんなにたくさんの種類があるとは知りませんでした。去年、軽井沢で買って帰った「よなよなエール」は、キンキンに冷やしすぎていたように思います。今日の「よなよなエール」が、本来の味わいだったんですね。

・ビール好きですが、普通に売られている国産ビールしか飲んだことがありませんでした。試飲して、国産のプレミアムビールがおいしいことが良く分かりましたので、自分へのご褒美に買おうと思います。至福の時を過ごす時間を作ってみたいです。参加させて頂き、ありがとうございました。

・ビールに100種類以上あることや、ビールにまつわる話はとても興味が湧いて面白かったです。苦いビールは少し苦手だなと思いましたが、楽しめるようになりたいと思います。苦いビールはお父さんに買ってあげたいなと思いました。

・ヤッホーさんのこだわりが伝わってきました。情熱を持って、信念を持って、こだわりの地ビールを製造されていることが伝わってきました。貴重なお時間をありがとうございました。

・大手メーカーの試飲と思ってきたのですが、こんなに命をかけて、ビール造りにかけている会社があることを知り、驚きと同時に感激しました。

・世界のビールをわかりやすく聞くことができた。特に英国古酒は、今まで飲んだことのないビールで不思議な感覚だった。とても個性的で面白い。今の需要が特殊なビールへシフトしているのが良く分かる。
posted by ワイズマン at 09:00| 千葉 ☁| Comment(0) | TrackBack(0) | 各種セミナー | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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