2008年08月21日

料理酒セミナー(酒類調味料の知識)

08072339.jpg

 料理酒セミナーが、7月23日(水)に開催されました。

 短い告知期間であったにも関らず、多数のご応募をいただいた大変人気の高いセミナーでした。3回に分けてレポート致します。


08072329.jpg

 講師は、宝酒造株式会社の郡田さんです。主婦としての視点も光る、大変分かりやすい内容でした。


08072301.jpg

 レポート1回目は、料理酒全般に関する内容です。

 お酒には色々な種類があります。どの国で発祥したお酒なのか、そこがお料理と密接な関係をもっています。例えば、ワインの発祥はフランスですので、フランス料理には、ワインが使われます。


08072302.jpg

 上の図をご説明致します。

 図の一段目にある「甘」(あまみ)、「酸」(さん)、「鹹」(しおからい)、「苦」(にがみ)、「旨」(うまみ) は、生き物が生きていく上でのシグナルとなります。酸は腐敗の危険を、苦味は毒の危険を察知するためのシグナルです。

 図の一段目と二段目の「辛」(からみ)、「渋」(しぶみ)までは、【調味料】でつくることが出来る味覚です。

 三段目の「こく」「広がり」「厚み」は、直接味づくりには関係ありませんが、お料理にとっての『風味』や『食味』と呼ばれる+アルファのおいしさのための要素です。

 【酒類調味料】は、普通の【調味料】と違い、この『風味』を生む調味料です。

 図の四段目 「香り」 は、鼻に対しての風味をプラス。

 図の五段目 「テクスチャー」は、舌ざわり、のど越し、食感 の食味(おいしさ)をプラス。

 一番下の段 「色・光沢・形状」は、見た目 に感しての食味(おいしさ)をプラスします。

 一言で言うと、酒類調味料は、お料理をおいしくするための調味料なのです。

 それでは、早速、酒類調味料には、どのようなものがあるのか、順にご紹介していきましょう。


08072327.jpg

●本みりんについて

 「甘み」と「てり」だけではない効果

08072303.jpg

 一般的に「みりん」というと図のように3つに分類されます。


08072304.jpg

 本みりんの場合、焼酎(アルコール)で仕込むため、もろみが腐りません。


08072305.jpg


08072306.jpg

 作り方及び原料の違いが、「本みりん」と「みりん風」調味料の差となって表れてきます。

 発酵調味料というのは、別名「塩みりん」といって、かまぼこづくりのためにつくられたみりんです。


08072307.jpg

 「みりん」は9種類もの糖成分を含んでいるため、複雑で上品な甘さを持ちます。


08072328.jpg

 ここでお客様に実験をして頂きました。

 高野豆腐に一方は「本みりん」、もう一方は「みりん風調味料」をしみこませてご用意しました。どちらが「本みりん」を使用したものなのか、お客様には明かしておりません。でも、全てのお客様が、この違いにお気づきになられました。

 ワインのティスティングではありませんが、こうやって比較することで、その違いが明らかになります。


08072308.jpg

 本みりんの特徴として、臭いを消す効果があります。

 「砂糖+清酒」を加えても、アルコールの効果で臭みを幾らか軽減することが出来ます。

 でも「本みりん」に含まれる糖は、さらに臭みを消します。


08072330.jpg

 ここでも実験です。魚の臭い成分(トリメチルアミン)が凝縮された液体を、お客様のテーブルに置きました。これが、本当に強烈な臭いでして、思わずテーブルを立ちたくなります。でも、テーブル近辺だけでなく、会場全体までいき渡るぐらいの強烈な臭いでした。

 この液体にスポイトで「本みりん」を数滴、入れたらどうなったでしょう。部屋全体に充満していた臭いが、一瞬にして消えました。恐るべし「本みりん」です。


08072309.jpg

 さらに「本みりん」には、煮崩れを防止する効果があります。


08072310.jpg

 加熱調理後の顕微鏡写真から、「本みりん」が、細胞壁を壊していないことが分かります。

 肉じゃがをおいしく作るなら、「本みりん」が欠かせないのですね。


08072311.jpg

 また、「本みりん」には、酢カドを抑えて、酢の物、酢飯をおいしくする効果もあります。


08072312.jpg

 「本みりん」の効果をまとめると上図のようになります。

 「本みりん」は、甘味をつけるのではなく、甘さを引き出し、食材や他の調味料との相性もよく、味をまとめる酒類調味料なのです。
posted by ワイズマン at 09:00| 千葉 ☁| Comment(0) | TrackBack(0) | 各種セミナー | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
この記事へのコメント
コメントを書く
お名前:

メールアドレス:

ホームページアドレス:

コメント:

※ブログオーナーが承認したコメントのみ表示されます。

この記事へのトラックバック