2008年11月24日

りんご作りの厳しさ その1

2008111226.jpg

 11月12日(水)と13日(木)の2日間をかけて、和歌山県のみかんと、青森県のりんご産地を訪問したことは、以前、こちらにレポート致しました。

 今回は、青森県のりんご産地訪問について、詳しくご紹介したいと思います。

 上の写真は、大変お世話になったJA津軽みらい様の建物の窓からの眺めです。澄んだ空気に降り注ぐお日様の光。このように素敵な自然の中で美味しいりんごが育つのです。

 ワイズマートは、平成15年以降、定期的に青森の産地を訪問しています。生産者の方々にその年のりんごの出来を教えていただくこと、また、お客様の声を生産者の方々にお伝えすること、そういったことを繰り返すことが大切だと思うからです。

 そして、今年は、ある事実を目の当たりにします。

 12日に和歌山のみかんの産地訪問し、そのまま夜に青森に着きました。そして夜、JA津軽みらいの方々とお食事をとりながら、りんごについての貴重なお話を伺うところから始まります。


2008111223.jpg

 突然ですが、リンゴの花をご覧になったことがおありですか?

 桜よりも少し大ぶりで、どこか凛とした美しさを持つ白い花。青森県の県花にもなっているのがりんごの花です。

 品種のよって花の色や大きさに違いはありますが、一つの枝先に5〜6個の花が咲きます。蕾の時は、赤いのですが、開花したての花びらには白地に赤やピンクが混じるものの、次第に美しい白さを増していきます。

 りんごは、房の中心に咲いた花だけを残して、ほかの蕾や花はすべて摘み取ります。果実の数を減らして美味しいりんごを作るためです。中心に咲く花が一番大きいため、この花を残すそうです。

 お日様の光と澄んだ空気、美味しい水を吸収して育つ「サンふじりんご」は、順調に育つ筈でした。


2008111224.jpg

 ところが、今年は状況が違っていました。

 りんごにとって大変厳しい自然がやってきました。

 一つは、4月下旬から5月下旬、そうりんごの蕾が誕生して開花するぐらいの頃に発生した霜害(そうがい)です。

 りんごやなしは、開花期前後が最も低温に弱いです。この時期に今年は、霜害が発生してしまいました。


2008111225.jpg

 そして、5月26日と6月13日に降った雹(ひょう)による雹害です。

 これから、美味しいりんごに成長しようとしている時に、上の写真のような被害を受けたらどうでしょうか?

 花が咲くまでにも、たくさんの生産者の方の苦労と努力があった筈です。それなのに、一瞬にして上の写真のような状況になってしまったら、それまでの苦労がパ〜になってしまうのです。

 今年は、霜害、雹害の影響で、約8,000ヘクタールのりんご園(青森県全体の35%)が甚大な被害を受けました。

 まだ果実が未熟な段階で雹に打たれたりんご。そのまま育てても商品として出荷出来ないと分かっていても、農家の方々は来年のために、普通のりんごと同じように手間隙を掛けなければなりません。

 りんごは、果実が大きくならないうちに摘果(摘んでしまう)と、翌年花が咲かなくなってしまうそうです。だから、売り物にならなくても、きちんと愛情をそそいで、育てる必要があるのです。

 和歌山のみかんの農協のお話の中で印象的な言葉がありました。

 「僕たちは、製品を作っているのではありません。(果物の樹木と自然と対話しながら、どうしたらより美味しい果物が出来るのか愛情を注いでいるのです。)」


2008111219.jpg

 翌日(11月13日)の朝、弘果市場を見学しました。

 漬物用の赤かぶや、大根、白菜などもありましたが、市場の中は、ざっと99%が、りんごだけでした。

 りんごは、木箱の中にきれいに納められています。


2008111210.jpg

 とても美味しそうなりんごですね。天井からの光を受けたりんごを見ていると、生命を感じました。


2008111217.jpg

 こちらは、「金星」というりんごです。写真では上手く伝わらないかもしれないのですが、とても美しいりんごでした。

 JA津軽みらい様で雹害にあった「金星」を試食させて頂いたのですが、とても瑞々しくて甘いりんごです。果肉は適度なかたさがあり、香りもも良いりんごです。


2008111218.jpg

 こちらはおめでたい寿の文字の「陸奥」です。「陸奥」は、収穫のひと月くらい前まで袋にかけられ、最後に日光に当てることで果皮をピンク色に染めています。この時に、文字型のシールを貼ることで、その部分だけ色が付かず、このようなりんごとなります。

 このピンクの鮮やかさは、他のどのりんごにも負けないと思います。


2008111216.jpg

 しかし、このように見た目の美しいりんごばかりではありませんでした。

 市場をまわっていると、前夜、お話を伺った通り、「雹害(ひょうがい)りんご」、そして、今年もっと深刻な「つる割れりんご」をたくさん見ることになりました。

 りんごのレポートは、次回に続きます。
posted by ワイズマン at 09:00| 千葉 ☁| Comment(0) | TrackBack(0) | 産地視察 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
この記事へのコメント
コメントを書く
お名前:

メールアドレス:

ホームページアドレス:

コメント:

※ブログオーナーが承認したコメントのみ表示されます。

この記事へのトラックバック