2009年01月16日

シャンパンの基礎知識

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 シャンパーニュと言えば、「モエ・エ・シャンドン」。豪華なひとときを過ごすためのシャンパン ブランド、「モエ・エ・シャンドンのティスティングセミナー」が、2008年10月30日に開催されました。

 講師は、MHDディアジオモエヘネシー株式会社の田村さんでした。

 実際のセミナーの流れは、「モエ・エ・シャンドン」というブランドのご説明からされましたが、ちょっと順番を変えまして、先にシャンパンの基礎知識をレポートします。

 シャンパンにつきましては、過去のセミナーでもご紹介しております。ワイズフォーラムの検索窓に「シャンパーニュ」と入れ、記事のチェックボックスをオンにしてから、検索ボタンを押して下さい。過去の関連記事をご覧頂けます。


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 シャンパン(正式にはシャンパーニュ)を名乗るには、以下の厳格な規定があります。

 1.フランス、シャンパーニュ地方のの発泡ワインであること
   (28,000haと非常に限られています)

 2.AOC(原産地呼称統制)の規格に則って製造されていること

 3.指定されたぶどう品種のみを使用していること

 4.製法が、自然と発生した炭酸ガスを閉じ込めたものであり、壜内二次発酵されたものであること

 これらの条件、全てを満たしたものだけが、シャンパンを名乗ることが出来ます。余談ですが、クリスマスの時に子供用に販売される清涼飲料水を「シャンメリー」と言いますが、かつて日本ではこれを「シャンパン」と名付けて販売していた時期があります。これに対してはフランス政府からの抗議があり、現在では、シャンメリーという名称に変更されました。


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 まず、フランス、シャンパーニュ地方の気候をみてましょう。シャンパーニュ地方は、北緯49度に位置し、とても冷涼な気候です。


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 また、石灰質の痩せた土地は、ワイン用の葡萄作りに最適の環境です。一般的に、農作物は、環境が厳しければ厳しいほど、その自然に立ち向かうために糖度が増したり、頑張ります。


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 また、ピノ・ノワール、シャルドネ、ピノ・ムニエといった葡萄品種が、このシャンパーニュ地方のテロワール(気候や土壌)に完全にフィットしているため、良質なシャンパンが出来ます。(逆に言えば、だからこそシャンパンがシャンパーニュ地方で生まれたとも言えます。)


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 シャンパンの製造過程をざっくりと説明すると...


 1.葡萄から葡萄ジュースへ

 2.葡萄ジュースからスティルワインへ

 3.スティルワインからシャンパンへ

 という工程になります。スティルワインとは、普通のワインのことを言いますから、シャンパン(一般的なスパークリングワイン含む)は、さらに手間が余計にかかっていることになります。

 収穫した葡萄を圧搾し、葡萄ジュースにしたら、酵母と糖分を加えて発酵させるのが、第一次発酵と言います。ここまでが、スティルワインを作るまで。

 ここまでのワインをベースにして、ブレンド(アッサンブラージュ)して、そのブランドの味を決めていきます。ここが作り手の腕の見せ所です。

 大きく、ノン・ヴィンテージ・シャンパンと、その年のワインだけで作られたヴィンテージ・シャンパンの2種類があります。

 ヴィンテージ・シャンパンは、葡萄の当たり年にのみ作るブランドもあり、ノン・ヴィンテージ・シャンパンよりも熟成期間が長いものが多いです。


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 シャンパンの規定では、瓶内二次発酵されたものであることとあります。これは、言葉そのままの意味で、大きなタンクや樽を使って発酵させては駄目です。

 アッサンブラージュされたワインに、二次発酵のための酵母とその発酵を促進するため蔗糖の入ったシロップをワインに加え、瓶詰めします。


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 瓶詰めされたワインの中では、発酵により二酸化炭素が発生し、瓶内に閉じ込められ、ワインの中に溶け込みます。そして、発酵を終えた酵母が澱となり溜まるので、澱引きの作業をします。(台に差し込まれた瓶を、毎日微かに回転させながら徐々に倒立した状態にし、澱を瓶の首の部分に集めます。勝沼醸造さんでも、1本1本人間が手でされていました。)

 出荷が近づくと瓶の口を氷点下20度に冷却し、栓を抜くことで気圧により凍結させた澱がぬけ、澱が除去(デコルジュマン)されます。目減りした分はワインやシロップで補充(ドサージュ)しますが、このときのシロップの比率で甘口か辛口かが決まります。


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 モエ・エ・シャンドンの1本のシャンパンが出来て、日本に届くまで、どれだけの時間がかかるかを表したのが、上の製造過程です。

 これだけ手間と時間がかかっているのですから、高価なのも頷けます。


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 そして、シャンパンが、他のスパークリングワインと違う特徴をまとめると上記のようになります。一般のスパークリングワインもスティルワインと比べたら手間がかかっているのですが、さらに厳しい規定を満たして生まれたシャンパンのこだわりに特徴があります。

 シャンパンの基本を押さえた上で、次回は、「モエ・エ・シャンドン」というブランドの特徴と、当日、ティスティング頂いたワインについてご紹介致します。
posted by ワイズマン at 09:00| 千葉 ☀| Comment(0) | TrackBack(1) | ワインセミナー | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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