2009年03月31日

スパイスセミナー(日本料理とスパイス) その1

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 昨年の11月26日、12月3日、12月10日と全3回でスパイスセミナーが開催されました。(5月、6月にかけて開催されたスパイスセミナーでは、スパイスやハーブについて、その特性や、由来、利用方法をご紹介する内容でした。)

 今回のスパイスセミナーは、より、お料理に特化した内容で開催されました。

 講師は、勿論、エスビー食品株式会社の石井先生です。いつもの白衣姿でなく、スーツ姿でのご登場です。


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 今回のテーマは、「日本料理とスパイス」です。こちらは、当日、ご試食頂いたお料理のお品書きになります。(画像をクリックすると拡大表示されます。)

 セミナーは、色々な日本料理と調理に使う代表的なスパイスをご紹介することから始まりました。


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 当日、ご紹介されたスパイスやハーブです。

 日本料理に使うスパイスの大まかな分類としては...

●刺身・・・山椒、山葵、紫蘇、茗荷、辛子、生姜など

●煮物・・・三つ葉、柚子、山椒、唐辛子、葱、くちなしの実など

●焼き物・・柚子、山椒、生姜、紫蘇、大根おろし、ごま、けしなど

というようになります。


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 当日は、これらスパイスについて、その特徴や、効果についてご説明がありました。

 例えば、山葵(わさび)の役割について。

 わさびは、殺菌、殺虫効果(寄生虫アニサキスの動きを止めるのに効果的)があります。

 <わさびのおろし方>
1.茎を落とし、鉛筆を削るように芯を残して削ります。
2.でこぼこした部分をそぎ取ります。
3.黒い部分を洗います。
4.茎の方から目の細かいおろし金でおろします。

 こんな感じで時には実演を交えながら、講義が進められました。


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 また、辛子の辛味成分が発生するメカニズムについてもご紹介されました。

 例えば、アリルイソチオシアネートという物質は、わさび、カラシ、大根などアブラナ科の植物に含まれる辛味成分ですが、最初から存在はしていません。配糖体(シニグリン)として存在し、すりおろすなどして酸素に触れると酵素ミロシナーゼの影響で生成されます。

 また、洋辛子が不揮発性であるのに対し、和辛子は揮発性です。例えば、わさびをすり下ろしてそのまま時間が経つと、風味が飛んでしまうのも、こうした和辛子の特徴です。


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 これまでも、スパイスセミナーの中では、色々なスパイスやハーブの特性を組み合わせることで、お互いの効力を補完することが説明されてきました。

 日本にも、この考え方で生まれたミックススパイスがあります。それが七味唐辛子です。


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 そこで、色々なスパイスを調合して、オリジナルの七味唐辛子を作ろうということになりました。(画像をクリックすると拡大表示されます。)


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 基本の唐辛子、山椒に加え...


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 ごま、けしの実、青のり、陳皮、麻の実の役割を学びました。


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 続いて自分だけのオリジナルスパイスとして、ガーリックとゆずをプラス。


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 どのタイプの七味唐辛子を作るかによって、基本のスパイスの分量も変化することにも注目です。ガーリックや、ゆずの特徴を活かすための変更です。


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 石井先生の調合のお手本にして...


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 お客様もオリジナルの七味唐辛子を調合されました。


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 こんな感じで小瓶に漏斗(じょうご)を使って入れていきました。


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 こうして、オリジナルの七味唐辛子の完成です。

 次回は、当日、ご試食されたお料理をレポート致します。
posted by ワイズマン at 12:06| 千葉 ☁| Comment(0) | TrackBack(0) | 各種セミナー | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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