2013年11月30日

愛媛みかん産地視察レポート(越智今治みかん編)

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 今回は、愛媛みかん産地視察レポート(越智今治みかん編)です。

 毎年、初日は西宇和の園地を訪問し、その日の夕方に越智今治まで移動。夜のお食事で、JA越智今治の皆さんと、大変貴重なお話をうかがって、翌日、越智今治の園地を訪問という流れになっております。

 園地を訪問するだけですと時間は限られていますが、前日の夜に、みかんの状況は勿論のこと、JA越智今治さんとして、今、どのような取組みをされているのか、どういう問題が起こっているのか、そういったことを真摯にお聞きしていると、翌日の見方が変わってきます。

 上の写真は、JA越智今治さんのシンボルマークです。大きな楕円は四国と海を、小さな楕円は瀬戸内の島々を表現、右方向にのびるようすは、輝く未来を願うとともに、発展へのステップを表しています。


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 前日のお食事の席でも、話題にあがったのが、後継者不足の問題です。後継者がいない畑は、休閑地となり、放置され、荒れ放題となります。上の写真は、2009年のあるみかん畑です。


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 荒れ放題となり、外来種の背高粟立ち草などの雑草が伸び放題。手入れの入っていないみかんは、美味しくなく、鳥さえも食べることはありませんでした。木に実ったまま腐っていく様子は、とても哀しいです。


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 この園地の翌年の写真です。雑草や放置されていたみかんの木はきれいに取り除かれ、土壌改良の処理が施されていました。若い生産者の方が、この園地でみかんを育てられることになりました。2010年のことです。


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 そして更に3年の月日が流れた今年の畑が上の写真です。

 まだ、背丈は低いですが、美しいみかんが実っていました。苗を植えるまで2年かかり、ようやく実が実るようになったのです。ただ、まだ商品として、出荷出来るレベルではないそうです。美味しいみかんになるまで10年。

 雑草や放置されていたみかんの木を抜き、土壌改良をしてから、新しい苗木を植え、収穫が出来ないことが分かっていながら、未来のみかんの収穫にかけて、続けていく作業。どれだけ大変なことなのか、想像しただけでも、その大変さは分かるような気がしますが、結果が直ぐに戻ってこない作業続ける忍耐力は、並大抵のものではないと思います。

 こういったこともあり、JA越智今治さんでは、組合員の農家の皆さんとのつながりを大切にされ、新規就農者研修や優良農地の維持・確保と耕作放棄地解消など色々な活動をされています。実際に畑にいって、育て方の指導をされたり、収穫のお手伝いをされたり、また、自分達が作った作物を販売出来る直売所(さいさいきて屋)を運営されたり。


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 こちらが、さいさいきて屋さんの写真です。さいさいきて屋さんについては、詳しくブログでレポートされていますので、こちらをご覧下さい。

 いつ行っても、駐車場は、満車に近い状態。観光バスも沢山、停まっています。


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 農家の皆さん、ご自身がパック詰めして、値段を決め、陳列します。開店と同時にお客様がド〜と店内に流れ込んできて、カゴいっぱいにされている光景は、圧巻です。

 また、どれぐらい売れたかといった情報も、携帯に一定時間毎に送られるため、追加で商品を陳列すべきかどうか、売れ筋は何なのか、翌日はどうしようかといったこと、その場で考えることが出来ます。


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 地方から沢山の見学もいらっしゃっているそうです。この成功パターンは、仕組みの問題だけでなく、人間力や商品力の賜物だと思います。見ていて楽しい売場、商品。美味しそうなフルーツケーキ。ワクワク感が、さいさいきて屋さんにはあります。


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 お客様参加の料理教室やイベントも沢山開催されていて、コミュニティーとしての役割も担っているようです。


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 そして、今回、初めて利用させていただいたのが、彩菜食堂さんです。販売所にある食材を使って、作られた料理。ごく少量、売れ残った食材も無駄にすることなく、スタッフの皆さんの料理が並びます。レシピは事前に決められているのではないそうで、スタッフ(農家の奥さん)が、ご家庭のレシピで作る料理。まるで、家庭に招かれたお客の気分です。リーズナブルで且つ、健康的なレシピを選べます。社員食堂のようなスタイルで、トレーに好きな料理をとって清算する形です。

 農作物を作ることから、販売、そして実際に消費されるまでをサポートすることは、大変なことだと思いますが、農家の皆さんの活力にも繋がり、また、JA越智今治さんの経営面でも、成功されていることが、凄いと思います。

 さて、話が少し脱線(本質的には脱線してはいないと思いますが)しましたが、肝心のみかんの様子をレポートします。


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 毎年、同じ園地を訪問するのですが、今回は、ちょうど島の反対側の大三島宗方にある「はれひめ」の園地を訪問致しました。ちょうど、三方を山に囲まれ、一方が斜面になり海につながるような地形で、太陽の光が燦々と降り注いでいました。


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 訪問したのが、10月30日で、「はれひめ」が出荷される12月中旬までには、まだ1月半以上もあるため、まだまだ未成熟な状態です。ですが、試食させて頂いたところ、酸がしっかりあって、十分、美味しかったです。ということは、甘味も十分あるということですから、出荷時期にに酸が抜けてきた頃、甘味と酸味のバランスがよくなり、コクのあるみかんになります。


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 「はれひめ」の特徴は、なんといってもジューシーな果汁。外見は、少しオレンジのように見えますが、手で簡単に皮がむけて、むいた瞬間の爽やかな香りと、美味しい甘さが待っています。12月中旬から年明けに店頭に並ぶこともあり、温州みかんが無くなった時期に出てくるので、ワイズマートでも人気となり、ファンのお客様がつくほどになっております。

 今から楽しみな「はれひめ」です。


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 そして、いつもの園地に移動。温州みかんを試食させて頂きました。


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 越智今治のみかんも、西宇和のみかんと同じで、甘さは十分。そして酸の抜けが例年よりも良かったです。少し酸の抜けが良すぎる感じでしたので、あまり進みすぎると味がボケた感じになってしまうのですが、とても良い仕上がりになっていました。


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 今年のみかんは、西宇和も、越智今治も、酸抜けがよく、甘くて美味しいのが特徴のようです。

 それは、産地訪問する前に食べていた極早生みかんからも、予想出来る傾向でした。僕個人の極早生みかん(ほとんど緑の、早い時期に販売されるみかん)は、スッパ〜!というイメージでしたは、今年はオイシ〜イ!でした。これは、極早生みかんの酸抜けも良かったためだと思います。

 今年のみかんは、どの産地も酸抜けが良い傾向ですので、あまり長期間放置しないで、おいしい時にドンドン召し上がって頂くのがオススメです。
posted by ワイズマン at 16:56| 千葉 ☀| Comment(0) | TrackBack(0) | 産地視察 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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