2014年10月06日

フルーツ王国 長野の産地視察に行って参りました

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 今年は、9月17日に長野県に果物の産地視察に行って参りました。目的の1つは、毎年訪問しているJA志賀高原 平穏(ひらお)の「しなのスイート」の状況を確認することです。昨年は、視察の日が台風と重なってしまい、産地訪問を断念しました。ですので、その分、余計に楽しみにしておりました。

 例年の産地視察よりも、約1ヶ月早いため、まだ「しなのスイート」をご試食出来る状況ではありませんでしたので、味覚に関してのコメントを出来ません。但し、今年の生育状況と、園地での新しい試みについて教えて頂きましたので、その点を中心にレポート致します。


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 上の写真は、当日の園地での記念撮影となります。ワイズマートのスタッフ、中卸様、農家様といったメンバーになります。産地視察するに際しましては、本当に沢山の皆様のご協力があって、実現出来ております。この場を借りて感謝申し上げます。

 「しなのスイート」につきましては、2009年に僕が初めて産地視察に同行させて頂いてから、ほぼ、毎年、視察させて頂きました。「しなのスイート」の特徴につきましては、これまでのレポートでもご案内させていただきましたし、久しぶりに読み返してみると、毎年、色々な発見があることが分かりました。

 以下に、これまでのレポートのリンクを列記させて頂きますので、ご覧下さい。

 ●2009年のレポート その1 その2

 ●2010年のレポート

 ●2011年のレポート

 ●2012年のレポート

 2013年は、台風のため、産地視察を中止しました。


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 では、今年の状況につきまして、レポート致します。

 今年は8月10日の台風の影響を受けたそうです。桃や、「津軽」といったりんごは、傷が多いといった影響が出ています。
 
  しかし、「ふじ」や「しなのスイート」は台風の影響もあまり出ていません。今年は、夏の終わりが涼しかったおかげで、色まわりもよく、例年よりも早めに生育しています。


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 確かに、いつもの産地視察より1月早いため、玉伸びは、まだ小さいですが、色付きはとても良いと思いました。


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 今回の産地視察で、新しく教えて頂いたことは、りんご栽培方法に対する新しい試みについてでした。

 「わい化栽培」というもので、りんごの台木(本になる木)に、切接ぎや芽接ぎによって新しい木を繋いで育てる方法です。りんごの果樹全体を小さく(背を低く)育てることで、栽培管理や収穫の能率化をはかるためのものです。背景には、生産者の高齢化があり、注目されている栽培方法です。りんご以外にも、さくらんぼなどでも、わい化栽培は広まっています。果樹自体は、小さくなりますから、1本の木からの収量は減るものの、同じ面積に大木があるよりも、多くの木を植えることが出来るので、全体の収量は増します。
 
 デメリットとしては、りんごは自家結実性が低いので,結実確保のために親和性をもつ他品種の花粉を受粉しなければならないといったことがあります。



 上の写真は、昨年の青森のりんご農園を視察したときのものです。ヨーロッパのりんご農園でも主流となっている新わい化栽培 (高密植栽培)です。平穏でも、新わい化栽培が徐々に始まっているそうです。

新わい化栽培は、M9ナガノという台木を使いリンゴの樹の樹勢を弱く、小型化し樹間幅を(60a〜1b)狭くする事で面積当たりの樹の本数を多くでき、収穫量を増やす事ができます。日当たりも均等化されるので、安定した品質のりんごが出来ます。また、通常の木よりも、早く実をつけるようになるため、新品種への切り替えも早く対応出来るメリットがあります。


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 更に色々な園地を見学させて頂いていると・・・・。

 一際鮮やかな紅色と言えばよいのでしょうか。美しいリンゴが目に入ってきました。


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 とても鮮やかで、濃い赤。これは、「シナノドルチェ」というリンゴです。「ゴールデン・デリシャス」に「千秋」を交配し、その実生の中から選抜、育成されたリンゴで、2005(平成17)年2月に品種登録された比較的新しい品種です。当時の長野県知事の田中康夫氏が、長野県の「信濃(しなの」とイタリア語のスイーツを表す「ドルチェ」を組み合わせて命名されました。

 まだまだ、収量が少ないので、なかなか、お店に並びませんが、昨年も東船橋店で、販売させて頂いた際に、お客様からもご好評を頂きました。「しなのスイート」が爽やかな甘さが特徴であるのに対し、「シナノドルチェ」は、ジューシーで、甘味も強い一方、やや強い酸もしっかりとしているのが特徴です。リンゴらしい甘酸っぱさがお好き方には、たまらないリンゴだと思います。


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 写真中央にいらっしゃるのが、農家さんです。どうぞどうぞと貴重なリンゴを試食させて下さいました。色付きもとてもよく、本当に美味しい。

 今年は難しくても、1回だけの販売になっても、是非、全店で取り扱い出来たらと思いました。


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 お店でのPOP用にも、写真を撮らせて頂きました。左の空きスペースに、リンゴの拡大写真とウンチクを入れたら完成です。(笑) これまでも、「群馬名月」や、「星の金貨」といった貴重なリンゴを販売させて頂きましたので、「シナノドルチェ」も、是非、来年は販売出来たらと思います。こういったリンゴは、この味わえる期間が本当に短いので、季節感もより感じられるリンゴだと思います。


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 そして、もう1つ。今回の視察がいつもより早くなった理由のひとつが、ブドウの産地視察をするためでした。写真は、黄甘(おうかん)というブドウです。ちょっと早い時期なので、まだ緑色をしていますが、もう少し成熟すると、より黄色くなります。種無しで、皮ごと食べられるブドウです。とにかく、甘いのが特徴。こちらも、収量が少なく、どちらかというと地元の農家の皆さんが召し上がられているのではないか?と思います。

 昨年、ワイズマートでも数店舗で販売させて頂きましたが大人気でした。東船橋店の青果売り場で、お客様にお勧めしたところ、「本当に甘いの?」とおっしゃっていたお客様が、午後にも再度来店されお買上げ、翌日も「黄甘」目当てにご来店され、もう在庫がないことをお伝えすると非常に悲しがっていたのを覚えています。

 もし、どこかで運よく見つけられましたら、是非、お買い求め下さいね。


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 昨年も、ワイズマートに「黄甘」を出荷頂いた生産者さんから、ブドウについても、教えて頂きました。


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 面白かったのが、上の写真です。

 ワイズマートでも、人気がある「シャインマスカット」。種なしで、皮ごと食べられるのがその人気のヒミツです。そうなると、農家さんも売れるシャインマスカットを増産したくなるのですが、ブドウは接木をすることで、簡単に新しいブドウを栽培することが出来るそうです。今は、「黄甘」を作っていますが、来年には「シャインマスカット」になっているかもしれませんとのことでした。


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 更に、色々な園地をご紹介頂きました。長野の小布施といえば、栗が有名ですが、リンゴやブドウ畑の空いたちょっとした場所に、こんな立派な栗が実っていたり。たぶん、自家用だと思うのですが、羨ましくなったり。(笑)


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 そして、別の園地では、ブドウに関しての、新しい試みを幾つかご紹介頂きました。

 こちらは、「シャインマスカット」を1つの枝から、2つの房にする試みです。はさみを途中に入れて切り離せば、完全に2つの房として出荷出来ます。


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 そして圧巻だったのが、「シャインマスカット」のドライフルーツです。まだ、試作段階で、販売にはいたっていないとのことでしたが、試食させて頂きました。

 試食した感想は、ドライフルーツといっても、完全に乾いた感じではなくて、ジューシーさ、果実感が残っています。まるで、蜂蜜のように甘さが凝縮されていて、とても甘い。そして、食べ終えた後に、ねっとり系の焼き芋の味わいと匂いが蘇ってくる複雑な美味しさがありました。これは、是非、商品化して頂きたいと思いました。ただ、お値段がどうなるのか心配ですけど。


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 そして、赤系ブドウの「ナガノパープル」も、試食させて頂きました。人によって好みは違うと思いますが、僕は、こちらの方が好きです。さっぱり系が好きな方は青ブドウ。少し酸味もあった方が好みの方は、赤ブドウ派だと思います。


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 最後に、農家さんの関野さんのお宅にお邪魔して、信州名物おやき、お漬物などをご馳走になりながら、ブドウ栽培のお話を伺いました。沢山のお心遣いありがとうございました。

 美味しいお漬物を頂きながら、まるで自宅でくつろいでいるような感覚。時間がゆっくり流れていました。とても、気さくなお母さんが、どこか自分の母と重なって、まるで自宅でくつろいでいる感覚でした。

 写真にはないのですが、関野さんの農園で収穫された種あり巨峰も頂きました。どうしても、種あり巨峰は敬遠されてしまうのですが、僕個人は、種ありの方が美味しいと思います。関野さんの巨峰は、コクもあってとても美味しく、中々、手が止まりませんでした。

 種あり巨峰の食べ方について、僕が昔からやっているものとして。巨峰を凍らせて、そのまましゃぶりつくというのがあります。買ってきた巨峰を軽く洗って、そのままビニール袋に入れて冷凍庫で凍らせるだけ。食べるときは、皮ごと口の中に入れて、モグモグしていると、皮と種だけが残りますので、あとは口から出して捨てます。皮をイチイチ剥く必要もなく、個人的に一番美味しいと思っている皮のまわりの果肉も、全部食べることが出来ます。バイヤーでも何でもない僕が書く内容ですので、企業として保証するものではありませんが、昔、山梨のぶどう園でお聞きした方法ですので、是非、お試し下さい。


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 最後にお話をうかがった後で、関野さんの園地を見学させて頂きました。「シャインマスカット」が栽培されていました。とても綺麗に管理されていて、まるで、関口さんのお人柄そのもののようでした。味も、大変、美味しかったです。既に、ワイズマートの何店舗かにて、関野さんの作られたブドウを、販売させて頂きました。

 関野さんに、「黄甘」は育てられているのかお聞きしたところ、「黄甘」は1本しかなく、親戚からお願いされている分だけで、予約は完了していますとのこと。やっぱり、地元の人は美味しいブドウを知っているんだと思いました。(笑)

 今回は、本当に沢山の園地を訪問させて頂きました。当日お世話になったJA志賀高原の皆様、中卸の皆様、そして園地の皆様、本当にありがとうございました。皆様が、日々、ご苦労されながら、美味しい果物を育てられていること、そして、毎年変わる気象条件と格闘しながら、沢山の努力や、新しい試みにチャレンジされていることを知ることが出来ました。そういった現地でしか知ることの出来ない情報を、少しでも多く、お客様にお伝えするとともに、お客様のご感想を、皆様に還元するのが、私たちワイズマートの使命だと思います。
posted by ワイズマン at 20:47| 千葉 ☁| Comment(0) | TrackBack(0) | 産地視察 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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