2008年05月08日

垣根仕立てのぶどう畑

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 勝沼醸造様のレポート第二弾です。

 良いワイン造りには、良い原料が欠かせません。地元の農家の方々から、品質の良い甲州ブドウを買い付けする一方、特定農家の畑で栽培されたブドウの可能性に着目し、限定ワインの生産するなど、色々な可能性にチャレンジされ続けています。

 ただし、まだ醸造品質を満たすブドウの量が足りない・・・。それならば、ワイナリーが自らブドウ作りをするしかない。


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 今まで、「農地法第3条」で農業生産法人以外が農地を取得することが禁じられていましたが、2003年4月21日に、山梨県の「ワイン産業振興特区」が国の認定を受けたことで、ワイナリーが農地を借り受けブドウ栽培を行うことができるようになりました。


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 そこで、日本では一般的に普及している棚栽培だけでなく、ワイン用に一粒一粒の糖度を高めるよう、垣根仕立ての栽培方法にも取り組まれています。


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 垣根栽培は、ぶどうを垣根のように育てていく方法です。棚栽培と比べて、短い年数で収穫出来るようになるメリットがあります。

 上の写真の黄色の線が横にはられているワイヤーです。このワイヤーに這わせるように育て、横にひろがったら、上に延ばしていくように育てていきます。

 日本は、ぶどうの棚栽培が普及していました。それは、生食用にブドウ栽培をしてきたからです。見栄えのよいブドウを育てるには、下から見上げてブドウの房の手入れがしやすいようにしてきた歴史があります。また、湿度が高い日本では、ブドウを地面から離し風通しを良くして、病気の影響を少なくすることが必要でした。


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 芽の剪定をする平山さん。元気の良い芽は、どちらなのか、どのようにぶどうが育つかを考えて決めていきます。


 移動中、ブドウ作りについて、平山さんが感慨深げに話されていたことがあります。


 ブドウ農家の方が剪定されている様子をみていました。少し剪定しては、たばこで一服。剪定されては、また一服。なんて悠長な仕事なんだろうと思われたそうです。

 でも、それは違っていて、一服しながら、ぶどうの枝をみて、どのように剪定したら、一番いいのか、半年後、1年後の姿を思い描き、剪定していたんですね。まさしくアートの世界です。

 一方、車で走りながら遊休化が進んでいることを危惧されていました。後継者不足などの理由でブドウ畑が放棄され、荒れていく姿。
ワイナリーが農地を取得出来るようになった理由の一つは、皮肉にもそういった背景があります。
勝沼をワインの産地として、もっと活性化したい。
勝沼醸造だけがひとり勝ちするのではなく、勝沼全体がもっと栄えて、世界に通用するようにしたいという「夢」。
勝沼醸造様の熱意は、勝沼ワインの付加価値を高めるという使命と夢の具現化にあるのだと感じました。
posted by ワイズマン at 22:40| 千葉 | Comment(0) | TrackBack(0) | 産地視察 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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